ホリ「ここでゾイドを語る上で当時を振り返るには欠かせないアイテムの話をしましょうか」
ノブ「アニメだもんね。なになに? ぬいぐるみとか?」
ホリ「……ノブさん、プラモはご存知で?」
ノブ「馬鹿にしすぎだよ。プラモデルのことでしょ。ミニ四駆とか当時作ってたよ」
ホリ「おお、いいところをついてきますね。タイムリーです」
ホリ「ゾイドのおもちゃは基本的にはプラモデルでの販売をメインにしていて、モーターやゼンマイで稼動することが最大の特徴でした。」
ノブ「へぇ。でも自分で組み立てるんでしょ?」
ホリ「そうですね。当時小学校低学年だった子供には難しかったかも知れませんね」
ノブ「お父さん、お母さんには大変だ」
ホリ「ですが、当時のお父さんの中には懐かしいという人もいたはずです」
ノブ「うん? なんでさ」
ホリ「語ると長いですが、ざっくりいうとアニメ放送より十年位前、1980年中ごろにプラモデルとして昔販売されていたからです」
ノブ「へえぇ。古いんだねぇ」
ホリ「昔、特撮っぽいCMもやってたんですよ。アニメなどはなく、プラモデルのみでしたけど……」
ノブ「知らないなぁ……有名だったの?」
ホリ「マイナーですねぇ。当時僕は幼稚園くらいで、すでにブームは下火だったですね」
ノブ「……幼稚園なのにどうしてそういうことを覚えてるのかな?」
ノブ「年齢をごまかしてない?」
ホリ「してませんよ。ふけ顔で困ってるくらいなのに」
ホリ「当時何で僕がそれを知ってたかというと、うちにゾイドのプラモデルが二体ほどあったんですね。僕の父親はサブカルチャーに明るい人だったんです」
* サブカルチャー ハイカルチャー(文学、芸術、音楽など)いわゆるブルジョアな趣味に対して大衆向けの趣味をまとめた言葉。ここではいわゆるオタク的な文化(アニメ、ゲーム、模型など)を指す。
ノブ「へえー。どんなの持ってたの?」
ホリ「デスザウラーとマットサンダーです」
ノブ「へぇ。シールドライガーは?」
ホリ「なかったですね。当時、シールドライガーは主役ポジションではありませんでしたから」
ノブ「そうなんだ。じゃあアニメでは大抜擢?」
ホリ「そうですね。共和国と帝国の戦争の話は当時からありまして」
ホリ「共和国軍は今の生き物を。帝国軍は絶滅動物をモチーフにしてました。アニメでもその辺の組み分けは同じはずですね」
ノブ「へぇ……帝国は恐竜とか出ちゃうんだね」
ホリ「デスザウラーにプロモーションビデオがついて来ていて結構繰り返し見ました。アニメの初期はその当時のゾイドしか出てきませんね」
ノブ「ということは金型の使いまし!?」
ホリ「……さあぁ。でも同じでしょうね。ゾイドのプラモデルは当時でも出来が良くて、かっこよかったですからね。CGなんかとほぼ同じスタイルで作れますし……」
ノブ「そんなの当たり前だと思うけど」
ホリ「昔のプラモデルはもうちょっと大らかでしたからね。バンダイの今の技術が魔法のようです」
ノブ「なるほどぉ。とりあえず、プラモデルがあったんだね」
ホリ「今はコトブキヤから無稼動モデルも出ています」
ホリ「こっちは稼動しない分……というか、愛がこもってて実にかっこいいです。大人向けですね」
ノブ「おっきい子供用ですね」
ホリ「体は大人でも、子供心を忘れてないだけですよ。母性本能がくすぐられてしまうと違いますかねぇ」
ノブ「たぶん違うね」
ホリ「残念です。実に残念」
[0回]
PR
COMMENT